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” Farruquito “

〜フラメンコに人生を賭けたいと思わせてくれた人〜

 21歳で初めて、フラメンコを日本で始めた。習い始めて2年目、本場スペインでも勉強しようと思い、当時フラメンコ留学をしていた妹を訪ね渡西。スペインに行ったは良いものの、誰に習うか、どうしたらいいのかもわからず行き当たりばったりにスペインに滞在していた時、フラメンコショップに貼ってあったチラシにかっこいい人が!それがFarruquitoだった。
かのFarruquitoを知らないくらい無知だった僕は、幸運なことに、チラシで初めてみた”かっこいいフラメンコを踊る男性ダンサー”がFarruquitoだったのだ。その、誰かわからないが”かっこいいフラメンコを踊る男性ダンサー”にフラメンコを習うために、彼がたまたまやっていたワークショップに参加してみることに。
言葉はわかるけれども、フラメンコとは何かが全くわかっていなかった僕は、彼の教えていることを理解できるわけもなく、振りを覚えることもままならず、そのワークショップを終えた。何だかとにかくわからなかったけれども、実際にその人の踊りをみて、こんなに男らしく踊るのが、何だかとにかくかっこよかった!

フラメンコはこんなにもカッコよく踊るものなんだと衝撃を受け感動し、もっとFarruquitoに近づきたい、彼のフラメンコを理解したいと強く思った。

この瞬間「フラメンコに人生を賭けたい」と僕は思ったのだ

それからの僕は、彼や彼のファミリーのルーツを探したり、彼らが作り出すものを探し求め、研究した。それは、知らない間に、フラメンコというものの本当のルーツや今を知ることだった。彼らを知ることは、同時に僕のフラメンコの根っこになった。

彼らに認められたいと思い、日本、スペインでとにかく、彼らのスタイルを求めてがむしゃらにフラメンコを追求した。

数年後、スペインで踊る機会をもった時に、Farruquitoが観に来てくれた。彼が教えてくれたこと、自分が理解したフラメンコを全部思い出し、自分らしく踊ろう、できることは全部出し切ろうと思って踊った。彼への尊敬の念を最大限に表現して踊り終えた。

そんな僕を彼がとあるテレビ番組で評価してくれた。

これが、僕の宝物です。

とっても嬉しく、大変光栄です!

19分14秒から

<翻訳>

interviewer: 日本人はフラメンコをどう感じてるの?
Farruquito: すごいんだよ、彼らが僕に感動するより、僕の方が彼らに感動する。例えば、僕が舞台を終えて客席の明かりがついてお客さんの顔をみると、沢山の人が涙を流して感動してくれてるから。こんなにスペインから遠く離れた国で、カルチャーも全然違うのに、こんな風にフラメンコを感じて感動してくれてることに僕は驚きを受ける。
interviewer: でも、日本人て感情をあまり表に出さないでしょ?泣かないでしょ?
Farruquito: いや、そんなことないよ。日本人は感動するし、泣くよ。保証する。感動を表現できるよ。
interviewer: でも(フラメンコを)理解はしてないでしょ?
Farruquito: ん?理解できないだって?僕は日本人の踊り手をみてすごく感動したことがあるんだ。僕には日本人のフラメンコダンサーの友達がいて、何年か前に僕に習いに来てくれたyuskeっていうんだけど、彼がソレアを踊ったのをみたんだけど、感動させられたよ。彼はスペインで活動している沢山の踊り手より素晴らしかった。。

 


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